キッズデザイン協議会(東京都港区)は9月29日、子どもの安全・安心と健やかな成長発達に役立つ優れた製品・空間・サービス・活動・研究などを顕彰する第15回「キッズデザイン賞」の優秀作品36点を発表した。
最優秀賞「内閣総理大臣賞」には、新渡戸文化学園・VIVITA JAPAN・tokotodesignによる「VIVISTOP NITOBE FURNITURE DESIGN PROJECT」が選ばれた。校舎にあるものづくりスペースの椅子を、小学5年生がデザイナーと一緒にアイデア発想、図面制作、模型制作、発注書づくりなどを試行錯誤しながら制作した。ものづくり体験だけでなく、オンラインで森林と林業の現状、地域の暮らしなどを学び、最先端のデジタル技術を使って部材制作を行うなど、座学と実践、完成と定量化、アナログとデジタルといった総合的な学びにつなげている点が評価された。
住宅関連では、子どもたちの安全・安心に貢献するデザインとして、積水ハウス(大阪市)の次世代室内環境システム「SMART-ECS(スマートイクス)」が経済産業大臣賞(優秀賞)、トーソー(東京都中央区)の「ローマンシェード クリエティ ループレス」とニチベイ(東京都中央区)のよこ型ブラインド「スマートタッチグランツ 25・35」が、キッズデザイン協議会会長賞(奨励賞)を受賞した。
子どもたちを産み育てやすいデザインでは、ケイアイスター不動産(埼玉県本庄市)の「おおきいおうちとちいさいおうちがあるおうち」と大建工業(大阪市)の「KIN TONE(キントーン)」が、それぞれ個人・家庭部門、地域・社会部門でキッズデザイン協議会会長賞(奨励賞)を受賞した。また、今回新設されたBEYOND COVID-19特別賞に、三協立山(富山県高岡市)の「DI窓(ダイナミックインシュレーション窓)」が選ばれた。
今回の優秀作品には、新しい生活様式によって変化した住環境への対応、IoTやオンラインの特性の活用、子どもの自由な発想の尊重や好奇心の喚起、教育・保育や子育ての現場における課題へのきめ細かい配慮などを取り入れた、特に優れた作品が選出された。受賞数は234点、累計の応募数は5785点、受賞数は3439点となった。
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