構造計画研究所(東京都中野区)はこのほど、CLTを活用した木製パネル耐震壁「CLT 市松ブロック壁」を発明し、特許を取得したと発表した。
「CLT市松ブロック壁」は、市松状に配置したCLTパネルと鋼板・ドリフトピンにより構成。CLTの小判パネルと接合金物を組み合わせることで、デザイン性とともに採光性、通風性を確保している。ブレース効果に期待した高耐力と靭性を有する耐震壁として発明したもので、実大壁体試験などで比較検証、構造性能評価を行っている。
3月には、「光・風・木と遊ぶプロジェクト」を発足し、同耐震壁を初めて適用した学校法人平成学園が運営する認定こども園「ひまわり幼稚園」(高知県南国市)の新校舎を竣工。同社開発のCLTパネル工法用一貫構造計算システムによって構造計算の効率化も図った。また、構造BIMモデルを用いて、意匠との整合性、木部材と接合金物との納まり確認、施工者とのスムーズな連携を実現した。意匠設計は隈研吾建築都市設計事務所。
同社は同耐震壁を利用することで、採光性・通風性とともにデザイン性・施工性の高いCLT建築物が可能になるとしている。今後は、CLTパネルを鉄骨造やRC造の耐震要素として利用するなど、CLTパネルのさらなる水平展開を目指す。
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