「住宅の省エネルギー基準の解説」は高断熱住宅の公的な解説書。なかでも次世代省エネルギー基準の版(青本)は実践的な内容で、今でも参照されている。同書から品質向上に直結する要素を抽出。住まい環境プランニングの古川繁宏氏への取材で得た知見を交えた21のQ&Aから、今回はQ15~21を取り上げて紹介する。
Q.15 断熱材には多少隙間があってもよいのか?
A.
■当然、隙間はないほうがよい。ただし、充填されたグラスウールは柱の際などに数mm程度の隙間があっても防風材で塞がれると静止空気となるので影響が抑えられる
■発プラ系断熱材は寸法精度が高いので、隙間があると即断熱欠損になる。発プラ系断熱材による充填断熱は木が痩せると隙間が生じる。基本的に発プラ系断熱材は充填断熱に向かない
Q.16 断熱材を切断するときの寸法精度は?
A.
■グラスウールの場合、切断時の寸法精度は5mm単位。4mm以下の隙間は補修が難しい。一方、発プラ系断熱材は丸鋸で1mm単位の精度で切断できる。カット定木を用いて正確に切る。
➡グラスウールを充填する際には少し大きめに切って押し込む。縦方向の場合、2010mmに切って2000mmの高さに嵌め込む
➡2010mmより長いと断熱材が途中で折れて横に線が入る。そのときは5mm切って調整する。横幅に関しては5mm大きめにカットして押し込む・・・・・
【残り1300文字、写真9点、図面3点など】
この記事は定期購読者限定の記事です。続きは『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン/がんばる地場工務店 P68~71』(2021年8月30日発行)に掲載しています。
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