産業技術総合研究所(産総研、茨城県つくば市)は、防衛大学校(神奈川県横須賀市)、明星大学(東京都日野市)と共同で、大気観測により、新型コロナウイルス感染拡大に伴う2020年4~5月の緊急事態宣言期間における代々木街区の二酸化炭素(CO2)排出を排出源別に評価した。
その結果、同宣言下のCO2排出総量は、例年と比較して約20%低下していることがわかった。主な要因として、自動車由来の排出量が大幅に減少(約40%)したことを挙げている。一方で、外出自粛の影響により都市ガス消費は若干増加(約20%)したことが示された。
産総研では、これらの結果について、CO2削減技術の実装時と類似した形で都市域の化石燃料種ごとのCO2排出量を変化させている可能性があるとしたうえで、大気観測に基づくCO2排出量の長期観測が、カーボンニュートラルに向けたエネルギー消費構造の変化を評価する有効なツールになり得るとしている。
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