エヌ・シー・エヌ(東京都港区)は、構造躯体の瑕疵保証制度「非住宅版 SE構法 構造性能保証制度」を10月1日から提供開始する。木造非住宅市場へ新規参入を検討する工務店や中小建設会社を後押しするもので、非住宅物件向けの瑕疵保証制度は木造建築業界で初という。
同保証制度は、SE構法で建築された3000m2以下、4階建て以下の非住宅物件が対象。構造躯体及び基礎の品質を、完成引き渡しから10年間保証する。瑕疵保証金額は1棟あたり最大1億円、保険料は構造部材費用の1%。一般的な木造住宅よりも、設計の難易度が高い木造非住宅物件の構造品質を保証することで、工務店や中小建設会社の市場参入を促し市場拡大を目指す。
木造非住宅建築市場は、2010年の「公共建築物における木材の利用の促進に関する法律」施行以来、年々拡大傾向にあり、2019年には約7000億円まで拡大。木造建築物の普及は、脱炭素社会実現に向けた取り組みとして位置づけられている。10月に施行予定の「改正公共建築物等木材利用促進法」では、公共建築物に加え、民間の建築物まで対象が拡大される予定となっている。
市場が拡大する一方、部材の瑕疵や品質に起因するトラブルリスクの増大が問題視されていることから、同社は同保証制度を提供。瑕疵発生時に大きな負担となる補修費等の課題を解決、市場参入をサポートし、業界に今までなかった安心・安全を提供するとしている。
同社は、北海道(9月29日・事務所)、茨城県(10月12日・保育園)のオンライン構造見学会を開催。構造用集成材を特殊な接合金物で強固に接合した「SE構法」の施工現場を見学できるほか、同保証制度についても詳しく解説する。
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