戸田建設(東京都中央区)は、筑波技術研究所(茨城県つくば市)で行っていた環境技術実証棟のリニューアル工事を完了し、省エネとCO2排出量の削減などによりカーボンマイナスを目指す「グリーンオフィス棟」として8月から本格的な運用を開始した。
同施設は、筑波技術研究所の新整備計画の一環で、研究スタッフが利用する次世代型オフィスとして運用。照明・ブラインドの制御など健康に配慮した新しい働き方に対応した室内環境を実現している。断熱・遮熱性を高めるとともに、タスクアンビエント空調、自然換気、AI制御などの先端技術と、太陽光発電、地中熱利用などの再生可能エネルギーによって、省エネルギー化を図る。また、CO2の吸収・固定と良好な室内環境、省エネルギーに寄与する、壁面緑化、屋上緑化、室内緑化、木質仕上げを採用。改修・運用・廃棄までのライフサイクルにおけるCO2収支をマイナスとすることを目指す。同施設は「ZEB」認証を取得。環境省の補助金事業にも採択されている。
同社は、建設工事によるCO2排出量を2050年までに1990年比80%削減する目標を掲げ、建物の省エネルギー化とCO2排出量の削減にも取り組んでいる。今後は、同施設を運用しながらCO2排出量削減に取り組むと同時に、技術的な検証も実施。脱炭素社会の実現に貢献するとしている。
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