現場監督の個人技能に頼った施工管理が限界を迎えている―。
施工品質が安定しない、工期が遅れる、仕様間違いが頻発する、クレームで利益が消える。
施工管理が機能しない「現場崩壊」が急増。現場監督の個人技能に頼った施工管理が限界を迎えている。
ではどうするか。取材で明らかになった「現場崩壊」の原因と対策を整理してみた。
原因と対策1
施工品質は現場だけでは決まらない
住宅品質は企画、設計、施工、維持管理の4要素から構成される
➡上記4つには相関性があり、すべて満たされないと住宅品質は確保されない
現場で起きる問題は施工にのみ原因があると考えられがちだが、企画や設計、さらに営業を含めた会社の体制に原因があることが多い
➡「現場崩壊」を防ぐには営業から設計、着工、引き渡しの全プロセスを見直す必要がある
住宅品質の4要素
・企画の品質(耐震性能や断熱性能など数値や仕様で表現する内容)
・設計の品質(工法や納まりなど実施図面で表現する内容)
・施工の品質(使用資材や施工手順、作業の丁寧さなどで確保する内容)
・維持管理の品質(引渡し後のメンテナンスや改修で確保する内容)
現場で常態化する施工品質の低下
原因と対策2
現場の問題の原因は会社の体制にある
現場で起きる問題は以下の5つに大別される。問題が最終的にはクレームや損益につながり、経営を圧迫する問題発生の直接の原因は監督の力量不足にあることが少なくないが、それ以上に会社組織自体に問題があることが多い
現場で起きる問題
・寸法や仕様などを間違える…①③⑤⑥⑩⑪
・性能や品質を保てない………②④⑥⑦⑩
・工期が遅れる…………………①⑤⑥⑦⑧⑩
・クレームが発生する……………⑤⑥⑦⑪
・利益が残らない…………………①〜⑪
上記の原因
①着工を平準化できない
⑧見積りの精度が低い
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続きは、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン/スマート経営に必須の補助金・助成金活用ガイド P.136~』(2021年5月30日発行)に掲載しています。
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