清水建設(東京都中央区)は、3次元曲面で構成するデザイン性の高いガラスファサードを高精度に構築できる「3次元曲面ガラススクリーン構法」を開発したと発表した。同構法により、従来技術では困難だった複雑な曲面形状をガラスファサードに付与することが可能になるとする。
同構法は、化学強化合わせガラスで成形した曲面ガラス部材を点支持構法により接着接合するもので、支持部材の構造を最適化することにより、施工性と施工品質を確保するという。
支持部材の製作には、ジェネレーティブデザイン手法と金属プリンティング技術を活用。具体的には、ジェネレーティブデザイン手法により接合部の構造強度を最も効率的に発現できる支持構造を導出し、その3次元データを粉体金属プリンタに入力して製作する。併せて、完成した部材の形状を3次元スキャナで計測し、製作精度を確認したうえで施工に臨むという。施工時には、ガラス部材と支持金物の接合点を構造接着剤で固定。施工精度を確保しやすく、取り付け手間も低減できる。
同構法の開発にあたっては、技術研究所内に縦5m×横3mの実大モックアップを構築し、施工の実効性を確認している。今後、モックアップを用いた実大性能試験により地震や風圧などに対する強度を検証したうえで、実案件への適用に向けた提案活動を進めていくという。
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