東京都は4月18日、首都直下地震などによる東京の被害想定を公表した。最大震度7の地域が出るとともに、震度6強の地域が広くなり、死者は最大で約9700人と予測した。
東日本大震災を踏まえ、都は2006年5月に公表した被害想定の全面的な見直しを進めていた。具体的には、首都直下地震(東京湾北部地震、多摩直下地震)の想定を再検証するとともに、新たにマグニチュード8.2の海溝型地震とマグニチュード7.4の立川断層帯地震の被害想定を追加した。
報告書によると、震度6強以上の範囲は、東京湾北部地震で区部の約7割、多摩直下地震で多摩地区の約4割に及ぶ。区部木造住宅密集地域で、建物倒壊や焼失などによる大きな被害が出るとし、死者数は東京湾北部地震で約 9700人、多摩直下地震で約4700人、海溝型地震で約5900人、立川断層帯地震で約2600人。
建物被害は、東京湾北部地震で最大約30万4300棟。耐震化が進んだことにより、前回想定の約47万棟より16万棟減った。
都は今回の報告を踏まえて地域防災計画を修正し、9月までに素案をまとめる。
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