変化に敏感な若手工務店経営者や住宅業界で働く人の姿を紹介する企画「ネクストジェネレーション」。
新建ハウジング最新8月30日号トップ記事では、滋賀県長浜市で、地元工務店・山口建築の社長、大工として、空き家を利活用した地域活性化にチャレンジする山口淳さん(38)の取り組みを紹介している。工務店・大工が持つ建築の力や知縁・人脈、地元への想い、既存の枠組みにとらわれない思考のシナジーは何を生み出すのか。
コロナ禍において、自然豊かな地方・地域の価値が再評価される中、SDGsや多様性の時代における小規模工務店のビジネス戦略の一例、大工の起業モデルとしての視点からも山口さんの挑戦を追った。
■クリエイターや建築家が「和」の魅力を再構築
BETSUDAI inc.TOKYO(東京都港区)は、京都や米国で和装デザインのブランドを展開するSOU・SOU(京都府京都市)と、プロデュース業などを手掛ける社外取締役(東京都渋谷区)とコラボし、規格住宅「NIHON NOIE PROJECT by SOU・SOU」を開発した。大分県由布市の湯布院にモデルハウスの新築を計画しており、11月に竣工する。
同規格住宅は、ベツダイが 「日本」をキーワードに、住宅に限らず、伝統工芸やカルチャー、それを受け継ぐ人々などに着目し、プロダクト開発に生かす「NIHON NOIE PROJECT(にほんのいえプロジェクト)」の第1弾に位置付けられる。
SOU・SOU代表の若林剛之さん、ベツダイCEO の林哲平さん、社外取締役の土井地博さん(BEAMS・ディレクター)が企画、開発。建築家・起業家として活動する谷尻誠さん(社外取締役)が設計を監修した。
谷尻さんは「昔からあるものが、そのままでよいかは冷静に考える必要がある。本当に良いものを判断した上で、現代に寄り添い、昇華した和をこのプロジェクトで伝えたい」と意気込みを語る。林さんは「和の暮らしが持つ安心感や懐かしさが求められている。カジュアルな要素も取り入れながら和を現代風に再構築し、新しい和の概念を創ることを大切にした」と述べた。
令和時代に求められている「和」とは、これまでと何が異なるのか。5面では、若林、林、谷尻、土井地が考える、新しい暮らし方、規格住宅のあり方、そして同プロジェクトについて、インタビューなどを通じて深掘りしている。【栁原潤】
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