熊谷組(東京都新宿区)は、自社開発した木質耐火部材「断熱耐火λ-WOOD(ラムダ・ウッド)」について、柱・梁・床・壁のすべてで1~3時間の耐火構造の国土交通大臣認定を取得した。
床・壁(1~2時間)、柱(1~3時間)、梁(1~3時間)と、すべての主要構造部の耐火認定を取得したことにより、15階以上の中大規模木造建築の建設が可能に。今年8月に竣工した「熊谷組 福井本店」(鉄骨造+木造4階建て耐火建築物)の建て替え工事においても使用した。
構成は(1)荷重支持部である芯材、(2)燃え止まり層、(3)表面仕上げ材。
柱と梁の「荷重支持部である芯材」には、JAS規格の針葉樹集成材(スギ、ヒノキ、カラマツ、ベイマツなど)を使うことができ、「燃え止まり層」は硬質せっこうボード+断熱耐火パネルを積層。そして「表面仕上げ材」には、木材(樹種は自由)、壁紙、塩ビシート、塗装、仕上げ材なしなどが選べる。1時間の燃え止まり層の厚さは40.5mmで、表面仕上げ材に0.5mmの天然木壁紙シートを選んだ場合の総厚は約41mmと、居室内の有効利用面積を広く取ることができる。
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