藤城建設(札幌市)は、積雪地では不利とされる太陽光発電の導入に、積極的に取り組んでいる。屋根に加え、壁にパネルを取り付け、積雪期でも十分な発電量を得ることに成功している。モデルハウスで実測も行い、冬季も創エネのみで暖房できることを確認し、地震等で大規模な停電が起こっても、自宅で普段とほとんど変わらない生活が送れる“在宅避難”を提案する。
契機は2018年のブラックアウト
2018年の北海道胆振東部地震では、道内のほとんどの地域が停電する、いわゆるブラックアウトが発生し、復旧までに約2日を要した。地震発生は9月だったが、もし冬だった場合、暖房が使えないなどの問題が起こる恐れもあった。同社で設計営業を担当する川内玄太さんは「道民なら、冬でなくてよかった、とみんなが思ったはず」と当時を振り返る。
太陽光発電は、災害時のレジリエンス性を高めるものでもあるが、安定した発電量を得られることが前提だ。北海道をはじめとする積雪地では、雪が妨げとなって、年間を通じて安定した電力が得られないと見られている。
川内さんはかつて、スイス視察で、太陽光パネルを壁に取り付けていた事例を見たことがあった。発電量も十分で、かつ外観もそこまで違和感はなかった。この経験が、北海道での壁付け太陽光によるエネルギー自立型住宅のヒントになったという・・・・・
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続きは、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン/コロナで見えてきたスマートビルダー&スマートハウス P.62~』(2021年7月30日発行)に掲載しています。
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