ここ20年で建て主の志向性は激変し、工務店の家づくりも変わった。市場の変化に対応し、年間80棟のローコスト住宅から年間25棟の安心で快適な家に転身したモリシタ・アット・ホーム(兵庫県姫路市)代表の森下誉樹さんに、高性能化、高耐久化の進め方について聞いた。
同社は90年代に大手ハウスメーカーの工事店として活動した後、2000年からローコスト住宅を手掛け、年間80棟まで成長。一次取得層の志向性の変化に合わせ、2015年に基本仕様は変えず、家事楽間取りを前面に打ち出した設計提案型の家づくりに変えた。さらに2016年より松尾設計室の指導を受けて高断熱高気密とパッシブ設計を取り入れた。その翌年には換気部材メーカーハウゼコ代表の神戸の神戸睦史さんと知り合い、通気や雨仕舞の仕様を変えた。
短期間で高性能・高耐久性化できたのは、かつて大手ハウスメーカーの要求品質に応えるために施工管理に注力した経験があったためだ。
現場見学を生かしてPDCAを回す
通気と雨仕舞いに関する取り組みを具体的に見ていく。ポイントは①資材の選定、②タイベックの施工範囲、③屋根以外のルーフィングの施工箇所、④タイベックとルーフィングの取り合い、⑤窓廻りのシーリングだ。
①に関して最初に行ったのが雨仕舞いの要である透湿防水シートを耐久性の高いタイベックに変えたこと。・・・・・【残り1418文字、写真15枚、図面2枚】
続きは、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン/暮らしをアップデートする高性能住宅 P.52~』(2021年3月30日発行)に掲載しています。
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