新建ハウジングが運営する工務店向けオンラインスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、吉岡孝樹さんの「『小なれど一流』を目指す社長への【選ばれる工務店への道】コラム」ルームからの記事です。
大学卒業後、アパレル企業を経て住まいに関わること30年。自ら住みたい家に暮らし、同じ価値観でお客様にも提供する仕事がしたくて2000年鹿児島に移住し“日本一の工務店”と名高い 株式会社シンケンに入社。その後、2002年自宅を新築、2010年著書『家づくりの玉手箱』発刊。本作は、氏の個人的営業トーク→シンケンHPのブログ→書籍化というプロセスで生まれたもので、全編にわたり新鮮な住まい手目線の写真と文体で表現され読者から絶大な支持を得ている。SNS時代にも通じる住宅コンセプトブックの金字塔とも言える一冊。2019年に株式会社家づくりの玉手箱を設立、『工務店の参謀』としての活動を開始。…
自宅の屋根裏部屋に横長で大きめのトップライトが2つあります。
この窓は開閉式で、開けるとびゅーっと室内の空気が外に出ていくのがわかります。
温まった空気は上へ上へと昇っていき屋根裏の空気は最も温度が高くなっていますので、外に出やすい状態になっているのです。
夏場の在宅時は1階のお風呂の窓を開けていることが多く、トップライトを開けると「風呂から入って屋根裏から出る」という煙突効果 ※ で室内に気流が生まれます。
※ 煙突効果:煙突の中に外気より高温の空気があるときに、高温の空気は低温の空気より密度が低いため煙突内の空気に浮力が生じる結果、煙突下部の空気取り入れ口から外部の冷たい空気を煙突に引き入れながら暖かい空気が上昇する現象
しかしながら、鹿児島市内では気まぐれな桜島の降灰があり、不用意に開けていると噴火の際には室内が灰だらけになって大変なことになります。桜島の灰は思ったよりやっかいです。ひとたび降ってしまうと屋根や木の葉などに細かいのが留まって何日もの間風が吹くと舞い続けるのです。なので降った後は雨上がりなど、留まった灰が洗い流されたタイミングでないと家の中の水平面はことごとくザラザラになってしまいます。
そういう訳で普段は閉じているトップライトですが、年じゅう沢山の光が入ってきて屋根裏部屋に冬でも安定の明るさをもたらしてくれます。朝一番から日が暮れるまで家じゅうで最も長い時間、照明の明かりなしで過ごせる場所になります。日が短くて寒い時期には大変ありがたい室内環境だと思います…
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