パナソニック エコソリューションズ社(大阪府門真市)は、東日本大震災を経験した日本人が求めるこれからの住環境、リフォームニーズについてインターネット調査を実施し、このほどその結果をまとめた。調査時期は2月20〜24日、対象は30〜69歳の男女1500人で、うち2年以内のリフォーム検討者は500人。
調査からは、家族との時間を重視する「家族回帰」の意向が強まっていることが明らかになった。1年前と比べて「家族の近くで働きたいと思うようになった」が63.5%、「配偶者を尊敬するようになった」が56.1%、「家族と自宅で過ごす時間が増えた」が58.8%といずれも過半数を占めた。なかでもリフォーム検討者にその傾向がみられた。
また、家族の誰のためにリフォームを行いたいかとの問いには、全体の約4割が「配偶者のため」と回答。男女別に見ると、男性の45%が「妻のため」と答えたのに対し、「夫のため」とした女性は約35%と10ポイントの差があった。
1年前と比べて内食(平日に自宅で家族と食事)の頻度が増えていることも分かった。「ほぼ毎日内食」の割合は、1年前の74.4%→78.5%に増加。このうちリフォーム検討者の「ほぼ毎日内食」の割合は74.4%→81.2%と増加率が顕著で、大震災がキッチン・ダイニングを見直すきっかけになっていることがうかがえる。
キッチンの不満について聞くと「すぐに汚れる」「掃除がしにくい」「調理場所が狭い」「収納場所が狭い」が目立ち、特に「すぐに汚れる」では男女の不満差が大きかった(男性21.1%、女性35%)。導入したい機器は「システムキッチン」「食洗機」「生ゴミ処理機」の順に多かった。
また、洗髪・洗体、湯船につかる以外の浴室での過ごし方を聞いたところ、「歯を磨く」「半身浴」「掃除」「ストレッチ」「ヘアカラー、ストレートパーマ、散髪」「洗濯」など美容や健康に関する回答が多く見られた。男女別に見ると、女性のトップスリーは掃除(24.7%)、半身浴(23.1%)、歯を磨く(22.7%)で、男性は歯を磨く(17.4%)、半身浴(11.9%)、ストレッチ(10.4%)と、浴室の掃除は女性の家事となっていることも明らかに。
トイレの掃除も、男性の66.4%が配偶者が、46.5%が自身でやっていると答えた一方で、女性は約9割が自身で掃除し、配偶者がしていると答えた比率は14%にとどまった。男性側が掃除をしていると思っても女性側はそうは思っておらず、トイレの美化・快適への意識の差が大きくみられた。
同社はこの調査結果を踏まえ「くらしスマート リフォームキャンペーン」を4〜12月末まで展開する。キャンペーンは、家族の記念日をきっかけに住設機器を提案するもので、4〜5月は「お母さんのくらしスマート」がテーマとなる。
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