住友林業は、戸建て住宅向けに独自の液状化対策工法を開発、東日本大震災で液状化被害を受けた千葉県浦安市運動公園内で、実証実験を行なっている。
工法は、岸壁の液状化抑止など土木工事で実績のある鋼矢板を戸建て住宅向けに改良したもの。ベタ基礎外周から450ミリ内側に、厚さ2・3ミリの「薄鋼矢板」を非液状化層となる地下約10メートルまで垂直に打ち込んで土壌を囲む。これにより建物直下の地盤土壌を液状化によって外周に流出させないようにする。
また液状化で不同沈下が起きた際に基礎のジャッキアップや薬剤注入がしやすいよう、基礎裏側に独自の不同沈下修正鋼管も併用する。
材工費は建築面積18坪の住宅で約200万円と、これまでの戸建住宅向けの液状化対策工法より割安。同社では実証実験を終えたのち、2013年度にも新築戸建住宅へ展開していく。
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