YKK AP(東京都千代田区)は8月10日、「第5次中期環境事業計画」(2017~2020年度)の最終年となる2020年度の環境活動を報告した。同社は、第5次中期環境事業計画主要テーマの全ての取り組みで目標を達成したと発表。詳細は「YKK AP環境報告書 2021」として同社ウェブサイトにて掲載している。
エコ商品の普及や社会貢献活動の強化による「社会にプラスの貢献」では、高断熱窓の販売によりCO2削減貢献量が2013年度比212%を達成。また、大型化する台風や豪雪に対応するシャッター・カーポート、コロナ禍に対応した換気商品などを開発、販売した。環境コミュニケーションでは、環境学習コンテンツのオンライン配信など、コロナ禍での社会貢献活動を展開。国内外の各拠点で次世代教育支援を行った。
エネルギーや廃棄物の削減による「社会への環境影響の最小化」では、カーボンニュートラルに向けて、省エネ投資による生産設備の高効率化や再生可能エネルギーの活用、運用改善を実施。温室効果ガス削減目標において2030年度達成を掲げていた、国内外の製造・営業部門の自社CO2排出量2013年度比30%削減を、2020年度に前倒しで達成した。資源循環・廃棄物管理では、廃棄物リサイクル率100%(国内)を継続するとともに、廃棄物排出量を出荷高原単位で2013年度比30%削減を達成。水資源保全では国内外の製造・営業部門の水原単位を2013年度比25%削減、PRTR法対象となる化学物質の排出量も、内訳の詳細分析や運用改善により2013年度比32%削減を達成した。
今後は、カーボンニュートラル実現に向け、ESG、SDGs などの社会が目指す方向性を踏まえた環境政策をさらに深化させ、持続可能な社会に貢献する取り組みを推進。2021~2024年度の新たな環境政策では、環境経営方針に掲げる「ライフサイクルの全ての段階で環境価値の創出」を目指し、各ステージで「気候変動」「資源循環」「水」「生物多様性」に取り組むとしている。
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