山口建築(滋賀県長浜市)は、「近江のまち、滋賀県で、昔ながらの日本の建築文化を残し、後世に伝えていきたい」という思いから、空き家の買い取り、再利用・販売や、古民家の改修などに取り組んでいる。その一環としてこのほど、滋賀県長浜市の「人口減少による空き家問題」を建築分野から解消すべく、民泊プロジェクトを発足した。クラウドファンディング「CAMPFIRE」にて、「滋賀・長浜『空き家の再利用で400人の町を救いたい!』」も実施。
鮎釣りで有名な滋賀県長浜市木之本町川合では、158軒、約400名が住んでいるが、約12%にあたる20軒は空き家となっており、10年後には約25%の40軒が空き家になると予想されている。滋賀県の湖北地域は、文化史跡やアウトドア施設も多く、年間を通して楽しめる地域であることから、同地区の空き家を民泊施設「鮎はうす」として再利用するプロジェクトを開始した。
一軒貸し切りの民泊施設で、高時川を一望しながらバーベキューが楽しめるテラスを設置。Wi-Fiも設置予定で、ワーケーションやリモートワークにも最適な環境となっている。田舎暮らし体験や、移住のための住居の相談にも対応。地域の活性化につなげたいとしている。
同施設では、建築の分野に興味関心を持ってもらえるよう、大工体験や天然鮎、鹿肉のバーベキューなどのイベントも開催。クラウドファンディングの返礼品には、高時川の天然鮎や割引クーポンなどを用意している。
同社は、家屋の間取りや立地条件、地域の特色などを考慮し、地域に人に寄り添いながら、空き家の活用方法を提案している。今回の活動を通じて、適切なメンテナンスを行うことで何百年も残すことができる日本家屋の良さを知ってほしいとしている。
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