総合商社の小平(こびら、鹿児島市)はこのほど、地域コミュニティの活性化やコロナ禍で苦戦する飲食店の新しいチャレンジをサポートするためのシェアカフェ施設「ハマポケカフェ」を鹿児島県日置市東市来町に建設した。
日置市東市来町は古くからある温泉街で、同社代表取締役社長・小平勘太氏の祖父が平成20年頃まで衣料品店を経営。祖父母が他界後は、跡地活用のため2020年に民営公園のハマオカポケットパークを建設した。今回、地域住民の要望に応えるとともにコロナ禍の飲食店を応援するため、1年間利用料無料のカフェ施設を新規オープンした。
設計と施工は、鹿児島県日置市の「くらしとエネルギー社」、「37design(サンナナデザイン)」に依頼。「地域景観との調和」と「街のシンボルとなるデザイン性」を両立させるため、外壁は炭化コルク、屋根は街の景観になじむ多角形とした。店内は、長野県の古材を活用した組み木細工のカウンターや、第42回技能五輪国際大会で銀メダルを獲得した本翔平さん(ときよし石材 / 鹿児島県阿久根市)の土間の石材が印象的な作りになっている。
7月の開所初日は、韓国カフェ“Cafe J”が韓国カキ氷や韓国の惣菜を提供。公園スペースでは子ども食堂のゆの庵ダイニングやピザのキッチンカーなども出店した。今後は日替わりで日置市や鹿児島市の事業者が出店予定。同社は、民間企業が地域貢献のための無料施設を作る先行事例として、全国に同様の取り組みが広がってほしいとしている。
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