ローコストとは異なるコスパ感
司会:もう一つ突っ込んだ話をすると、売れる商品っておっしゃったじゃないですか。その売れる商品のポイントというか。今日の時間で多分語り尽くせないんでしょうけど。気にしている点というか。
林:コスパです。
司会:コスパ!?
林:コスパ。コスパでしょ。かけにかけたらマックスは、ね。それはデザインはかっこよくなっていくし。
乃村:だからコスパって要は知覚価値でしょ。要は、値段に対して価値が高いと感じる力でしょ。
林:何よりもこれでこれ!?っていう時の感覚の驚きとか感情。
乃村:確かにね
加賀爪:見た目も性能も全部そうだね。だから一言で言うとコスパだね。
林:そうそうそう。僕はそんなに性能について詳しくないので語れないですけど、やっていることは同じでコストパフォーマンスがしっかりしていないとプロダクトとしては認められづらいというか、小売まで行きづらい。
司会:コスパというのは割安感ですよね。だから単純にローコストにすればいい…ってことじゃない。
一同:違います違います。
加賀爪:このコストでこの体験ができるってすごいなっていう。
司会:そのコスパ感って、自分基準?
林:いや、比較検討がいっぱいあるじゃないですか。だって総合展示場に行けば、大手ハウスメーカーがこの家このくらい、この家このくらいって金額を出しているでしょ。あれが僕の中では比較検討になるんですよ。で、そんなかっこいいの…え…!みたいな。例えば、サンプロさんの展示場行って、同じぐらいのグレードを使っているのに、7割くらいの金額で提示されたら即決めですよ。
加賀爪:でも工務店さんで総合展示場の中で勝ち続けている家って全部それだから。それができている。
林:そうなるとWebのシームレスな24時間いつでも来れるお店開いているのに、そこに注力しないっていうのは何かしらマイナスの要因があるかもしれない状態を起き続けるっていうのは、よくないですよね。
絶対に刺さる、生きてきた世代のカルチャー
司会:じゃあ結構その造られる商品の中がいい。その時のトレンドを追いますか?
林:トレンド…というよりは僕がそこに関わるから、どうしても僕が生きてきたカルチャーの中で正は追います。もちろん。それが責任になるので、自分の中の。だから、僕の世代の人には絶対当たります。
ただ、20代以下、20歳以上離れた人たちに刺さるかと言われたらわからないです。そうやって多分生まれ変わっていくし、作っていくデザイナーも生まれかわっていくでしょうから。
加賀爪:それぐらいがデザインする側の寿命でもあるよな?
林:絶対に。それは絶対に。
司会:でも、シュプリームのようにいろんなところとコラボしていくじゃないですか。ベツダイさん自体は。そういう一つの文化みたいになってきていると思うんですけど。
林:僕らはもう、自社のデザイン力っていうよりは、皆さんが大好きで知っていらっしゃるデザイン力の力を借りて、さっき言ったようにあったらいいな、を形にしているだけなので。
乃村:それってコロナ前と後で変わったイメージはある?
林:市場の変化ですか?
乃村:哲平ちゃんが打ち出したいなって思っている、カルチャーだったりとか商品開発だったりが、市場側の感覚値が変わってきているなみたいな。
林:いや、ないですね。
乃村:特にない?
林:特にないですね。
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