静岡県熱海市で7月3日に発生した大規模な土石流に関して、起点となった土地の盛土が大きな要因となった可能性が指摘されていることを受けて、国土交通省は同9日、時期が異なる整備済みのデジタルマップを比較して、全国の盛土の可能性がある箇所の概略的な抽出を行うと発表した。今後の盛土の点検の参考とすることが目的。
国土地理院による作成時期が異なる基盤地図情報数値標高モデルのデータを使用する。1990年から2000年頃までの地形を反映している、1/25000地形図のデータを基に作成したもの(水平精度は17.5m、標高精度は5.0m。全国整備済み)と、 2008年頃から本格的な整備を開始した、航空レーザ測量により作成したもの(標高精度は 0.3m。全国約7割で整備済み)を比較。標高差分データから盛土可能性(標高差+5m以上)の箇所を抽出して、関係省庁や地方公共団体に提供する。
実際の盛土の点検の実施に関しては、今後、関係省庁と連携しながら進めるとしている。
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