求められる新しいボトムアップの災害情報集約方法
株式会社Spectee/COO 兼 海外事業責任者。ソニー株式会社で4カ国において事業管理やマーケティングに従事した後、2019年に株式会社Specteeに参画。数多くの自治体・企業に採用されたリアルタイム危機管理情報サービス「Spectee Pro(スペクティプロ)」を中心に、AI等の最先端技術を活用した情報の解析と、いち早く正確な災害関連情報・感染症情報・企業のリスク情報などの配信を行っています。「危機」を可視化することで、すべての人が安全で豊かな生活を送れる社会の創造を目指しています。
7月3日に静岡県熱海市の伊豆山地区で発生した土石流は、多数の死者を出すとともに依然100人を超す安否不明者がおり、建物の被害も約130棟に上る大惨事となってしまいました。救助と復旧が一刻も早く進むことを祈念しております。土石流の起点となったであろう箇所の近くに、開発行為に伴う盛り土があり、その崩落がきっかけとなった可能性も指摘されており、詳細な検証が待たれるところです。
下記は、伊豆山地区の地図に、国土交通省の発表している土砂災害警戒区域(土石流)を黄色で重ね、そこにリアルタイム防災・危機管理ソリューション「Spectee Pro」で覚知・配信したSNS投稿の位置と撮影の向きを赤色で表したものです。まさに要警戒であったエリアで土石流が発生したことが分かります。
①東海道線社内から撮影された鉄道線路への被害
②人や車の往来も多い国道135号での被害の様子
③②と同じ逢初橋付近を逆方向から撮影したもの
④福祉施設の窓から撮影された風景
⑤大きな被害を受けた「丸越酒店」付近
⑥国道135号線の伊豆山郵便局付近
⑦新幹線にもほど近い箇所で土石流が細い坂道を流れ落ちてくる
⑧⑤と同じ地点を反対側からとらえた様子
⑨海岸沿いの「熱海ビーチライン」の様子
続きを読む>>> SNSの可能性と限界
本記事は、リスク対策.comの記事(2021年7月5日掲載)を転載したものです
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