くり返しの地震から人と家を守る「ミューダム」　

住まいの耐震性について生活者の関心が高まるなか、アイディールブレーン（東京都千代田区）は、刀と鞘のような二重構造の鋼管がスライドする筋かい型ダンパー「ミューダム」（国土交通大臣壁倍率認定取得済）の工務店向けの提案を強化している。

地震が発生すると、スライド部分でアルミと鋼材の「金属流動」が起こり、地震エネルギーは熱エネルギーに変換され揺れが低減するメカニズム。金属流動とは、異なる金属同士が摩擦を受けながら、摩耗することなく一方が軟化し柔らかく動き始める現象だ。

京都大学防災研究所において、4tの錘を載せた実大住宅に、兵庫県南部地震を連続で48回加振する振動台実験を実施したところ、ミューダムの性能は低下することなく、住宅は各回ごとにほぼ原点に戻ったという。同社では「くり返しの地震」に対する強さをうたいながら、工務店などに対して家づくりでの採用を提案している。