岡山県真庭市は、同市蒜山(ひるぜん)高原に、持続可能な循環型社会を世界に発信する拠点となることを目指した施設「GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)」を7月15日、オープンする。GREENableは、“GREEN”と“Sustainable”を掛け合わせた造語。CLTパビリオン「風の葉」、現代アートの展示施設「蒜山ミュージアム」、国立公園蒜山の観光情報とサステナブルな暮らしや商品を提案する「ビジターセンター・ショップ」、自転車文化の発信や蒜山高原の自然・文化資源を生かした体験メニューを提供する「サイクリングセンター」で構成され、同市が推進する「サステナブルの価値を体感できる新たなランドマーク」となっている。
CLTパビリオン「風の葉」は、真庭市産のCLTを使用して2019年11月、東京・晴海に隈研吾氏設計監修のもと建設された『CLT PARK HARUMI』を移築したもので、新たな施設のシンボルとして生まれ変わる。同市では、「真庭市産のCLTを活用した建築物が「里帰り」するという一連のストーリーは、都市と農山村を結びつける、地方創生を象徴するもの。解体しても再生できる木造建築の特性を生かした移築可能な素材・構造システムを実現することで、木材の新たな活用方法、さらには建築物のアップサイクル例として、 “持続可能性”を体現する建物となる」としている。
隈研吾さんも、「このパビリオンでは、コンクリートで箱をつくるという、20世紀の建築とは真逆を目指した。自然との一体化、自然との共生をテーマに、 “どうやったら自然の中に人が戻ることができるか”を考えた。このような建築のコンセプトは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で今後、本格化するでしょう」とコメントしている。
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