板硝子協会は、同協会がこれまでに実施したガラス窓の地震被害状況調査や破損・飛散実験をもとに、「合わせガラス」が最も防災性能が高いとする調査結果をまとめた。 ガラス窓の防災性能は、一定の変形を加えたときのガラスの破損しにくさ、破損した場合の飛散破片の大きさや飛散距離、飛散率などで判断されるもの。 同協会の実験によると、通常の単板ガラス1枚の窓では一次破壊時の破片が506グラム、変位角1/30を加えた時のガラス破片の飛散率が63.8%に達したのに対し、飛散防止フィルム貼りガラス窓では破片の最大質量は19.5グム、破片飛散率5.2%に減少。さらに合わせガラス窓では破片の大質量7.4グラム、飛散率1.0%と高い防災性能を示すことがわかった。 「合わせガラス」とは2枚以上の透明ガラスの間に柔軟で強靭な中間膜をはさみ、熱と圧力を加えて接着したガラスのこと。同協会の会員メーカーでは2枚ガラスの片方を合わせガラスとした「合わせ複層ガラス」も販売している。 また同協会がこれまでに実施したガラス窓の地震被害状況を調査した結果から、可動窓や弾性シーリング施工の窓ガラスには破損が少なかったのに比べ、ガラスと枠との逃げが少ないパテ留めのはめ殺し窓ガラスに多くの破損が発生していることがわかっており、注意を呼びかけている。
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