三井化学(東京都港区)は6月9日、無孔でありながら湿度をコントロールできる新素材フィルム「無孔調湿フィルム」の市場開発を開始したと発表した。建築分野では、屋根材や壁材などに活用することで、湿度の高い夏や乾燥しやすい冬でも、室内の湿度を適正に保てるようになるとしている。
同フィルムは、無孔のため液体や雑菌などの異物は通過させず、湿度のみ調整可能。低湿度では水蒸気をほとんど通さず、高湿度になるほど水蒸気を通しやすくなるという特殊な性能を有し、「まるで呼吸するかのように」空間の湿度をコントロールできるという。原料は特殊ポリオレフィンで、調湿性がある従来の素材のように複合素材ではないため、リサイクルも容易。
同フィルムは、第3回感染症対策総合展(6月17日~19日、ポートメッセ名古屋)、第9回高機能プラスチック展(6月23日~25日、インテックス大阪)に出展予定。
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