国土交通省は3月27日、中古住宅流通、リフォーム市場規模を2020年までに20兆円に引き上げるための施策の方向性を示した「中古住宅・リフォームトータルプラン」を公表した。保険加入やインスペクション(建物検査)、「見える化」などを推進していくことを強調した内容になった。前田武志国土交通大臣は、同日の定例記者会見で、住宅関連の税制や補助金、金融面での支援策を新築中心から中古・リフォームへ切り替えていくとの考えを示した。
案の段階では、売買瑕疵保険・リフォーム瑕疵保険の加入率目標は20年までに売買が20%、リフォームが10%としていたが、最終的にはリフォーム瑕疵保険については、構造防水部分についてと限定した上で30%まで引き上げた。目標達成に向け、金融支援での要件化など、保険加入を促進する優遇策の充実を図っていく。
また、住宅性能表示制度の導入目標についても、これまでの案では20年までに流通割合10%ととしていたが、決定版では同20%に引き上げた。中古住宅向けの長期優良住宅基準の整備(13年度までに)や、インスペクションの普及とあわせて中古住宅性能の「見える化」を進める流れが加速していく。
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