国土交通省は6月1日、東京都八王子市で4月17日に発生した、共同住宅の屋外階段崩落による死亡事故を受け、特定行政庁に要請していた関連物件の現地調査結果を公表した。当該物件と同じ施工者(則武地所)や関係者が関与した共同住宅241件のうち、6件に「屋外階段の劣化等による危険性がみられた」とした。この6件については、建築研究所等の専門家による現地調査も踏まえ、鉄製階段を支える仮設の柱(支保工)の設置などの安全対策が進められているという。
則武地所が施工したり同社代表等が建築確認手続きを行った共同住宅は東京都と神奈川県内に241件あったが、このうち207件は外観上直ちに改善指導を要するレベルの劣化等が見られなかった(所有者に詳細調査を要請)。27件は自立型の鉄骨階段か屋内階段だった。
また、国交省は所有者に対して①建築士による詳細調査、②自立鉄骨造以外の屋外階段の改修計画の提出と改修の実施、③改修(恒久措置)完了までの間、当該屋外階段の定期的な点検と特定行政庁への報告――を求めた。
そのほか、(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターに消費者相談窓口を設置している。
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