国土交通・経済産業・環境の3省は、合同で「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」(あり方検討会)を開き、2030年、50年の温暖化ガス削減目標の達成に向け、住宅・建築物の省エネ化を議論している。
新建ハウジングでは、同検討会に委員として参加する竹内昌義氏(東北芸術工科大学教授)、再エネタスクフォースで“伝説のプレゼン”を行った前真之氏(東京大学大学院准教授)、工務店業界で脱炭素化を先導する小山貴史氏ら、キーマンへの公開取材を実施。日本の住宅政策や業界が抱える課題や、脱炭素に必要な性能の水準などについて、議論を続けている。
5月19日、検討会の第3回で国交省が提示した「たたき台」を受け、専門家やこれまで住宅の省エネ・高性能化に取り組んできた団体のリーダーから、たたき台の評価・感想、住宅分野における今後の脱炭素施策への意見を募り、7団体から寄稿をいただいた。内容を竹内さんに共有、活用いただくとともに、新建ハウジングDIGITALでも全文を公開。以下、寄稿者の氏名の五十音順で紹介する。
■今泉太爾氏(一般社団法人日本エネルギーパス協会 代表理事)
全館空調でもCO2削減するためG2適合を義務化、それ以上を誘導水準に
■大林ミカ氏(公益財団法人自然エネルギー財団 事業局長、「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」委員)
少なくとも2023年に基準適合義務化導入へ、適切な水準の設定も
■西田裕子氏(公益財団法人自然エネルギー財団 シニアマネージャー)
2030年の目標は「新築の全ての住宅・建築物でZEH・ZEBを実現」に
■鎌田紀彦氏(⼀般社団法⼈新⽊造住宅技術研究協議会 代表理事)
数値基準は全廃、見なし仕様基準+ポイント制度への移行を
■齊藤克也氏(一般社団法人リノベーション協議会 理事)
集合住宅の省エネリノベーション普及が家庭部門の大幅省エネに
■坂本雄三氏(一般社団法人ZEH推進協議会 代表理事)
断熱性能等級は抜本的に改正、BEIは家電まで含めた真の消費量に変更を
■野池政宏氏(一般社団法人Forward to 1985 energy life 代表理事)
2025年に断熱性能でG2を、省エネ性能でZEHレベルを義務化へ
■森みわ氏(一般社団法人パッシブハウス・ジャパン代表理事)
「今を生きる私達の財産権よりも次世代の人権が尊重されるべき」という気候変動対策の基本認識を
■諸富徹(京都大学大学院経済学研究科教授)
太陽光発電設備の設置義務化を見送ってよいのか
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