旭化成建材(東京都千代田区)はこのほど、「住宅内の空気・換気」に関する調査を実施した。その結果、新型コロナウイルス感染拡大前と比べて、「室内の空気のきれいさへの関心が高まった」と答えた人は54.9%となった。一方で、「自宅の換気ができている」と回答した人は半数以下にとどまった。築年数別に見ると「築10年以内」の住宅に住んでいる人では56.3%が「換気ができている」と答えたのに対し、「築11~20年」では52.3%、「築21年以上」では44.8%と、築年数が上がるにつれて少なくなった。
新型コロナウイルス感染拡大につながる“3密”(密閉・密集・密接 )の「密閉」を回避する手段として、室内の「換気」や「空気のきれいさ」の重要性が改めて注目されるようになったが、今年の冬、室内環境で最も大切にしていたことついても「空気のきれいさ」が26.2%と「温度を暖かく保つとこと」(26.9%)に次いで高くなった。
2003年7月以降に着工された住宅には、24時間換気システムを設置することが義務づけられているが、「築10年以内」の住宅に住んでいる人でも48.5%がそういった法律について「知らない」と回答した。
24時間換気システムを利用している人のうち、「スイッチを入れている」割合は62.4%。24時間換気システムを設置しているにも関わらず、スイッチを入れていない人が4割近く存在する可能性があることがわかった。24時間換気システムで、室内の汚れた空気を排出して新鮮な外気を取り込むためには、換気口(排気口や給気口)を開けておく必要があるが、「排気口や給気口を開けている」割合は16.9%にとどまった。また、「換気扇や換気口のフィルターを定期的に掃除している」と回答した人は16.9%だった。
調査期間は3月5日~9日。回答者は、30歳~60歳の持家戸建住宅居住者1752人。
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