ケイアイスター不動産(埼玉県本庄市)のグループ会社Casa robotics(カーザロボティクス、群馬県高崎市)はこのほど、埼玉県熊谷市の規格型平屋注文住宅「IKI」モデルハウスにて、遠隔操作ロボットを使った接客を開始すると発表した。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が続くなか、直接対面することなく安心して見学できる環境を提供する。
同社は、関東に9カ所あるモデルハウスすべてで、ビデオ接客システムによる無人内覧を導入している。今回、室内移動が可能なロボット接客を開始することで、案内できる範囲を拡大。ロボットを通じたコミュニケーションと、現物を見ながらの商品説明を可能にするという。インプットできる情報は有人接客に近しく、来場者の興味がある場所も確認可能。ロボットを遠隔操作するオペレーターは、親しみを感じられる独特のフォルムのロボットになりきって案内するため、来場者は緊張することなく自分のペースで内覧、住宅の情報を得ることができるという。
同社は、自社サイトを通じた内覧申し込みのうち、最大で約半数の顧客が無人内覧を希望していることから、遠隔操作ロボットの導入検討を開始。平屋内を顧客と対話しながら移動できるロボット(マスコットネーム「ミレルン」)が接客することで、家族だけで見学したい、対面リスクを避けたい、という要望に対応していく。
ロボットによる接客は、育児休業から復帰した時短勤務中の同社社員が担当。自宅に近いオフィスにいながら、住宅営業の知識と接客スキルを活かすことができる。同社では、女性が活躍できる環境策を推進しており、今回のロボット導入が多様な働き方も可能にするとしている。
今後、モデルハウスでの運用実績をもとにアップデートを進め、9月頃に複数のIKIモデルハウスにて運用を開始する予定。さらに、同社グループでの活用や、他社の住宅展示場・モデルルーム向けに販売し、収益化を目指すという。
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