建設業界特化のロボットやIoT等の技術開発を行うPolyuse(ポリウス、東京都港区)はこのほど、前田建設工業(東京都千代田区)と「建設用3Dプリンター」の共同実証実験を兼ねた実施工を実施すると発表した。
実証実験は、実際の建設現場に近い環境のもと、建設用3Dプリンターを活用し、省人化とコスト削減を意識しつつ土木構造物の施工を行うというもの。Polyuseが建設用3Dプリンターを開発、前田建設工業が建設用3Dプリンターに関する知見共有、実証実験の企画・協力、建設用3Dプリンターの利用・評価の役割を担う。前田建設工業ICI総合センター敷地内にて、6月1日~6月7日の期間実施。期間内に、建設用3Dプリンターなどの見学会やICI総合センターを案内予定。なお、新型コロナの影響で見学会が中止となる場合もある。
Polyuseは、人材不足やコスト増加など建設業界が抱える課題解決策として、建設用3Dプリンター事業を推進。「建設現場での人とテクノロジーの共存」をテーマに、未来の建設のあり方について、さまざまな実証実験をパートナー企業と実施してきた。
前田建設業では、保有する技術や開発体制が業界の課題解決の一助となる可能性を協議・検証。公共施設等のインフラ運営事業に進出するとともに、多様化する社会課題を革新的な技術とアイデアで解決するオープンイノベーションプラットフォームとして、ICI総合センターを2019年にオープンしている。
Polyuseは、4月21日にCoral Capital(東京都千代田区)、STRIVE(東京都港区)、池森ベンチャーサポート(東京都港区)、吉村建設工業(京都市)を引受先とする8000万円の資金調達の実施を発表し、開発体制を強化してきた。今回、Polyuseが持つ「総合的な技術力やスピード感」と、前田建設工業が持つ「建設業界の専門的知見や強い展開力」を組み合わせた共同実証実験を行うことで、建設用3Dプリンターの社会実装に向けた取り組みをさらに加速していくとしている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。