”We Love小松島”を掲げ、地元・徳島県小松島市の活性化に取り組む中山建設(中山直治社長)は、市内にあった企業の保養所を買い取ってリノベーションし、このほどスノーピーク監修のグランピング施設「スノーピーク グランピング徳島小松島」を開業した。
中山建設は、施設建設、土木工事のほか、フィアスホーム徳島店として住宅建築も手がける地場ゼネコン。かつて栄えていた地元・小松島のまちが船便の衰退とともに活気を失っていたことから、創立55周年記念事業として「小松島街づくりプロジェクト」を2019年にスタート。手始めに、港の空き倉庫を改修したラーメン店「小松島中華」をオープン、2005年に閉店した人気店の味を復活させた。
さらに、プロジェクトの一環として、かつて企業の保養所として使われていた敷地面積9752平米、建築面積2166平米の土地建物(竣工1989年)を取得し、レストラン棟と宿泊棟からなる「小松島リゾート」の事業化を計画。リノベーションをほどこし、2020年8月にレストラン施設を、2021年4月16日に今回のグランピング施設をオープンした。
このプロジェクトをアドバイザーという立場で支えてきたのが、同社が加盟する住宅FC・フィアスホーム本部のLIXIL住宅研究所(東京都江東区)ワンストップハウジング事業部だ。「地域のビルダーさんが元気になれることをひたすら応援したい」との思いから、非住宅分野でのサポート役を買って出た。全体コンセプトの立案から関わり、今回のグランピング施設においては、アウトドア用品大手のスノーピークやデザイン会社の紹介・調整役を担ったという。
「スノーピーク グランピング徳島小松島」は、市の北部に位置する中田町東山にあり、海と山に囲まれた絶景が魅力。スノーピーク監修のグランピング施設としては全国で4カ所目、西日本では初となる。
もともとの施設は約30平米のツインルーム6室+約60平米のファミリールーム6室の構成だったが、全室オーシャンビューの約60平米・3タイプ9室の客室へと改修し、スノーピーク製品でコーディネートした。リビングから続くウッドデッキでテントやハンモック、BBQを楽しむことができるほか、屋外ラウンジでの焚き火、プライベートビーチでの釣りやSUP(水上スポーツ)、施設外でのトレッキングや収穫体験などさまざまなアクティビティを用意。今後、体験型のメニューをより充実させ、まち全体の活性化につなげたいとする。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。