大建工業(大阪市)はこのほど、国産木材を原料とする「新規木質ボード」の事業化について具体的な検討を始めたと発表した。
南洋材原料のラワン合板に代わるものとして、従来にない国産木材の木質ボードを供給する試み。新規木質ボードは、特許出願中の独自技術を使った製法により、すぐれた寸法安定性と曲げ強度、曲げ剛性が試作段階で確認されているという。
原料となる木材の集材体制や雇用面を踏まえ、北海道旭川市近郊を工場の候補地として調整しており、2024年度中の生産開始を目指す。
同社はこれまで、インシュレーションボード、ダイロートン、MDF、ダイライト、畳おもて、LVLを事業化してきたが、今回の木質ボードは7番目の素材。これまで代替が難しかった薄物・中厚ラワン合板市場に新規木質ボードで参入することが南洋材の保護、生態系の維持、国産木材の利用促進につながり、SDGsの達成にも貢献できるとしている。
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