エヌ・シー・エヌ(東京都港区)は5月14日、2021年3月期決算を発表した。売上高は前年比2.7%減の64億3100万円だが、経常損益は前年比25.1%増益の3億2300万円で、新型コロナウイルスによる自粛の影響により減収となったが、業務効率化により減収分を補い、過去最高益となった。また、2022年3月期は経常損益20.4%減益の2億5700万円と業績予想も発表した。
分野別にみると、住宅分野は第2、第3四半期の回復により、売上高54億9600万円となり、前年同期比1.5%減に収まったが、非住宅分野でコロナ禍による公共工事などの工期の大幅延長が響き、売上高は前年同期比20.4%減の5億7300万円となった。
今後の見通しとして、新型コロナに加えて、世界的な木材価格の高騰と供給体制の混乱(ウッドショック)が楽観視できない状況にあるが、2022年3月期は中期経営計画完了直前期となり、拡充期と位置付けて投資を進める。「木構造デザイン及び非住宅事業分野への設計人材大幅拡充」「SE構法以外の在来工法、CLT構法への構造計算システム投資」「株式会社MAKE HOUSEを中心としたBIM CADセンターの設立」「木構造基礎研究を主眼としたR&Dセンター設立」を計画し、通期の連結業績予想は売上高73億6500万円(前年同期比14.5%増)と成長するものの、積極投資により、減益予想とした。
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