岐阜県産材活用の産学官連携サプライチェーン「ぎふの木ネット協議会」運営事務局のヤマガタヤ産業(岐阜県岐南町)は、岐阜県産材を活用した地域工務店のモデルハウスが集まった「デジタル展示場 MOKU TOWN」を5月からスタートした。同事業は、日本ユニシス(東京都江東区)との共同実施。地域工務店の認知拡大とDX化を促進し、地方創生に貢献したいとする。
デジタル展示場では、岐阜県産材や国産材を活用したモデルハウス約40棟をVRで見学できるほか、工務店の家づくりへの思いを紹介する動画を公開。木材生産現場や工場の様子を見ることもでき、様々な業種も交えて家が完成するまでのものづくりのストーリーを体感できる。オンラインでありながら「生産者の顔の見える」展示場を目指し、コロナ下の生活様式においても安全に、家づくりのパートナー選び、商品選びに役立つ情報を提供していくという。
工務店のイベントを予約することもでき、気に入った工務店のリアルモデルハウスや事務所への訪問など、オンライン上だけでなく直接人ともつながることができる展示場となっている。住宅業界専門クラウドシステム「ケンガククラウド」とも連携しており、地域工務店の集客関連業務の削減とDX化も促進する。
同事業は、岐阜・愛知の工務店40社、木材メーカーその他企業10社程度のコンテンツ展示による情報発信からスタート。今後、参加企業を増やしていく予定で、随時参加企業を募集している。
ぎふの木ネット協議会は、「森を守る(森林環境整備)、人を守る(健康で安全な空間の推進)、技術を守る(人材育成、技術基盤の向上)」をキーワードに、ユーザーが安心できる木質空間の創出と、地域社会・地域産業基盤の整備発展、SDGsの目標達成を目指している。デジタル展示場を運営することで、地域中小企業のコロナ下における課題解決と持続可能な企業への成長をサポート。集客・営業面のDX化をすすめるとともに、家づくり全体のDX化に寄与したいとしている。
同事業は、パートナーシップによる目標達成を積極的に推進している。地域に最大限の効果を発揮できるよう、各方面のプロフェッショナルが集結して事業運営を進める仕組みで、木材・建築関係企業に加え、行政や学校、IT関係やプロモーションの分野など幅広い団体から共感を得てスタートした。
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