東京大学、北海道大学、東京理科大学、宇都宮大学、工学院大学、清水建設、太平洋セメント、増尾リサイクルの8者は、水と二酸化炭素と廃コンクリートだけで完全リサイクルを可能とするコンクリート「カルシウムカーボネートコンクリート」を製造する基礎技術を開発したと発表した。
同研究では、大気中の二酸化炭素(CO2)と水と、カルシウム(Ca)を含む使用済みコンクリートのみを用いて、砕かれた使用済みコンクリートの粒子間に炭酸カルシウム(CaCO3)を析出させることにより、コンクリートが硬化するという新たな基礎的製造技術の開発を行った。この手法を用いると、使用済みコンクリートが過去に排出したCO2と最大で同等程度のCO2を固定化できるため、コンクリートはカーボンニュートラルとなる可能性を有しているという。また、全国各地に存在しているコンクリート構造物中のCaの地産地消的な有効利用が可能になるとする。
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