あす発行の新建ハウジング4月20日号注目のトップ記事は、HORI建築(京都府福知山市)が新たにリリースした、独自工法で“健康増進”を図る半規格型デザイン住宅について取り上げています。同社といえば、地域でも名の知れた木の家専門店。創業からデザイン住宅とは、異なるアプローチをしてきた中で、なぜ開発するに至ったのか。
社長の堀昌彦さんは「地域で和モダン住宅を手掛ける工務店として支持を得ながら、ここ数年で顧客層が大きく広がってきた。素材や性能といった家づくりで大切にしている本質的な部分は変えず、より幅広いニーズに応える商品として展開するため」と話します。ポイントは、4つの「健康増進工法」と、高いコストパフォーマンスを発揮する、大工と連携した「ハイブリット品質管理」。このふたつが掛け合わされたことによって、一体どんな住宅が生まれたのか―。1~2面で詳報しています。
3面では、建材販売のウッドライフ(愛知県常滑市)が、同市内にオープンさせた高性能モデルハウスについて紹介。取引先である地域工務店が共同利用できるという同モデルは、温熱環境や耐震、素材、庭などにこだわっています。UA値0.37W/㎡Kで、C値は0.49㎠/㎡。HEAT20・G2の基準を上回る断熱性能を確保。そもそも地域の工務店が共同でモデルハウスを利用できるようにした狙いはどこにあるのか。
取材した編集長の関卓実は「ウッドライフの太田社長は、省エネ基準の適合義務化についての議論が本格化していくといった状況で、今後、地域の小さな工務店や大工さんたちも高度化する家づくりのニーズに対応していくことが不可欠であると考えている。地域の建材店として、そうした、つくり手をより踏み込んだ形でバックアップしていこうという思いを形にしたのが、このモデルハウスだ」と認識を語ります。
4面では、4月15日より申請受付が始まった「事業再構築補助金」について、数多くの建設会社を支援してきた中小企業診断士の諸勝文さんに解説いただきました。タイトルは「諸さん!補助金の“諸々”教えて!」―。前編・後編からなる初回です。
同補助金は、ウィズコロナの社会環境の変化に対して、企業変革を支援する“攻めの補助金”ともいわれています。建付けとしては、持続化給付金の後継制度。がしかし、まったくの別物と言っても過言ではありません。給付金は各種要件に合致し、正しく申請すれば否認されることはほぼないですが、補助金は、これに限らず、予算枠などの関係で不採択になることもザラです。とくに同補助金は、もっぱら「採択の難易度が高い」といいます。記事では、工務店が採択率を上げるためのポイントについて、わかりやすく解説してもらっています。
そのほか7面では「省エネ性能説明義務制度」について、前号(4月10日)に続き、工務店の対応や制度に対する考えを聞いています。編集部記者の荒井隆大と峰田慎二が、岡庭建設(東京都西東京市)、天野保建築(山梨県富士吉田市)、髙橋建築(埼玉県秩父市)に取材しました。【栁原潤】
新建ハウジング副編集長・栁原潤
2013年に大学卒業後、総合出版社にて女性誌の編集に携わった後、2媒体を経て、2018年新建新聞社に入社。2020年7月より副編集長。
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