福島県は3月12日、東京電力福島第1原発の事故後に出荷された県産製材品の放射線量の調査結果を公表した。一部の製品から表面放射線量が最大92cpm(毎時0.0031マイクロシーベルト)検出されたが、長崎大学や放射線医学総合研究所の専門家によると環境や健康への影響はないと考えられるという。
今回の調査は、二本松市内の新築マンションなどで放射性物質に汚染されたとみられる砕石が使用されたことが原因で、周辺よりも高い空間線量が検出されたことを受けて実施したもの。旧緊急時避難準備区域などにある93事業者のうち、事故後に製品を出荷した49事業者の製材品の表面線量を調べた。
旧緊急時避難準備区域内の田村市にある事業者が屋外保管していた製品などから最大92cpmが検出されたほか、計13事業者の製品から放射性物質が検出された。36事業者からは検出されなかった。
県では、当面3カ月に1度のペースで今回と同様の放射線量検査をするほか、製材業者が製品を出荷する際に行う自主検査に対し測定器の提供など支援を行うとしている。
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