コンテナ建築のデベロップ(千葉県市川市)は3月22日、国土交通省関東地方整備局と有事の際の災害協定を締結した。これにより、より迅速に全国規模で被災地などに同社の移動型仮設宿泊所「レスキューホテル」を設置することが可能になった。
「レスキューホテル」は、平時には「コンテナホテル」の名でホテルとして運営している客室だが、災害など有事の際には被災地などに速やかに移設し仮設宿泊所として機能する。建築用コンテナモジュールを利用した1棟1客室型で1室は13m2。隣室と壁を接しないため静粛性とプライバシーに優れる。ベッドやユニットバス、冷蔵庫、電子レンジ、空気清浄機を全室装備するなど長期の連泊でも快適に過ごせるという。
2020年4月に長崎クルーズ船内の新型コロナウイルス感染拡大対策にレスキューホテルとして出動。その迅速な配備や室内の快適性は政府・自治体関係者に高く評価されたという。その後、6月には東京都三鷹市と東京都千代田区へPCR検査体制強化のために出動。今年2月には都内の民間病院のPCR検査施設として稼働を開始している。
同社ではこれまでに47の地方自治体と災害協定を結んでいるが、今回の協定締結を機に、国や地方自治体との連携をさらに深めてフェーズフリーの考えを浸透させ、災害に強い社会づくりに取り組みたいとしている。
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