新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
新連載がスタートしました。ルーム名は「木造パネル工法×連携が工務店の品質向上と効率化を実現する」。サトウ工務店代表取締役・佐藤 高志さんの新ルームからの記事をご紹介します。
サトウ工務店代表の佐藤高志です。
小さな工務店でも仕事が途絶えず、最高の家づくりをする。そのための工務店経営の方法を、私の実践経験からですがお伝えできたらと思っています。
初回の今回は、自己紹介をさせていただきます。
皆さんはじめまして、サトウ工務店の佐藤高志です。今回縁あってこのチカラボにて連載をさせて頂くことになりました。小さい工務店の経営改善にとって私の実践している内容が少しでも参考になれば幸いです。
さて、わたしが代表を務めるサトウ工務店は新潟県新潟市にある工務店ですが、設計から施工までを基本的には手掛けられる能力を持っています。元大工(現在はほとんど現場で叩くことはありません)のわたしと、現場監督一人、大工一人、アシスタント一人という計4人の小規模経営です。ですが、年間7,8棟を受注し、確実に利益を上げ続けながら、社員に対しては週休二日をキープしています。自分でいうのもなんですが、ホワイトな工務店だと自負しています。
私自身が大工出身であることもあり、現場の人間の待遇を改善したいという思いは強く持っていました。もっと言ってしまえば、現場の人間のみならず、この業界で働くすべての人間の労働環境を良くしたいと考えていますので、まずは自分たちの会社で働く現場の人たちの待遇を改善し、そのあとはそれ以外の職種についても拡げていって、モデルケースとして全国の工務店にも広がっていけば業界が変わっていけるのではないか?と考えています(もちろん、弊社自身が勉強させてもらって、変わっていくことも含めます)。
数年前までは普通の工務店だった
さて、しかしもちろん弊社サトウ工務店も、最初からいまのように多少は自信をもって語れるような内情であったわけではありません。いわゆる普通の、家族経営規模のいわゆる街中の工務店をイメージしてもらえれば、それがそのまま弊社になると思います。6,7年前まではそうした工務店のひとつでした。
当時は一通りの工務店経営者としてのスキルを学んできた(学ばせてもらってきた)だけで、代表である私がほぼすべての仕事を抱え、手いっぱいになっていました。それでいて受注がコンスタントに入ってくるわけでも、時期が見込めるわけでもありません。マーケティングにかけているコストはほぼ皆無だったと思います。広告宣伝費としては、チラシが最大規模といった感じです。
この状態の時期の経営は、とにかく効率が悪かった。利益率の設定も無いので、振り返りをするようなこともありません。改善点が見えないどころか、そもそも一棟当たりの利益率を「振り返る」ようになったのですらずいぶん後になってのことです。つまり、仕事をしても目標とする利益が曖昧なので、仕事をすればするほど、ひたすらに疲弊していっていました。
その頃出会ったのが「大型パネル工法」でした。
サトウ工務店が変わっていった要因は2つあります。この大型パネル工法による施工の効率化および平準化、それによって利益率を設定できるようになったこと。また同時期に地域の同業者と交流するようになり、弊社の苦手な部分を他社の力を借りることで自分たちの得意な部分に注力できるようになったことです。この二つは、結果的に弊社の特徴を最大に際立たせ、多くの人の目に留まることにもなって、いわゆるブランディングにもつながっていきます。
次回以降、詳しく解説していきます。
▼佐藤高志さんの記事はこちらのルームから▼
「木造パネル工法×連携が工務店の品質向上と効率化を実現する」
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