ケイアイスター不動産(埼玉県本庄市)のグループ会社Casa robotics(カーザロボティクス、群馬県高崎市)は3月25日、インディ・アソシエイツ(東京都品川区)が開発した遠隔操作ロボットMORK(モーク)を使った住宅展示場用接客ロボットの共同開発に合意したと発表した。
カーザロボティクスは、同社運営の規格型平屋注文住宅「IKI(イキ)」展示場において、2020年8月以降、自社サイトを通じた内覧申し込みの約半数が無人内覧希望だったことから、「MORK」を3月から「ひら家がミレルン!前橋展示場」(群馬県前橋市)に配備。営業担当者に気兼ねせずゆっくり展示場を見たいという体験型嗜好と、コロナ禍での非接触型営業へのニーズに対応することを目的に、ロボットによる非接触営業の実証実験を実施した(3月5日~7日)。
実験結果を受け、両社は、接客ロボット市場を拡げるため、住宅展示場用に特化したロボットの共同開発に合意。今後は、カーザロボティクスが提示する基本要件に合わせ、インディ・アソシエイツが住宅展示場モデルの設計・開発を行う。今夏の実践投入を目指し、ロボットが接客するニューノーマルなモデルハウスを展開していくという。また、カーザロボティクスは、同ロボットを自社の住宅展示場だけでなく、他社の住宅展示場やモデルルーム向けに販売、収益化していくとしている。
MORKは、インターネットを通じて実際に人が遠隔操作するロボットのため、AIなどを使ったロボットではできない、きめ細やかなコミュニケーションが可能。これまで空港やホテルなどで導入されており、住宅展示場への導入は今回が初となる。実証実験では、顧客役から純粋なロボットによる接客と間違われるほどの成果を得ることができたという。
カーザロボディクスでは、多様化する住宅購入者のニーズに対応できるよう様々なテクノロジーを導入し、購入者に寄り添ったサービスを拡充すると同時に、ローコストオペレーションを追求し求めやすい価格での住宅商品を提供していく。今回共同開発する接客ロボットの活用によって、早急な全国展開を目指すとしている。
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