東日本大震災を経験した私たちが学んだことのひとつは「最悪を想定して備える」でしょう。ですが、震災から10年経ってこの姿勢は日本に根付いたでしょうか。
最悪を想定し、そのショックを軽減するために必要な対策を「バックキャスティング」(逆算型)で準備すべきです。最悪な状況を想定し共有しておかないと、いざ危機が起きた時に対応や意思決定が場当たり的になり、より被害が大きくなります。
耐震や断熱など住宅の高性能化が進まない「一因」も、最悪を想定して備えることができない人や組織がまだまだ多い点にありそうです。
なぜ備えができないか
なぜ最悪を想定して備えることができないのか。理由はいくつもあるでしょうが、ここではまず、私を含め人は「見たいものを見て、聞きたいことを聞く」からだとしておきます。
この10年でその傾向はさらに強まったのではないでしょうか。それはWeb・SNSの普及と無縁ではないでしょうし、私たちメディアが迎合的になっているのも一因でしょう。
さらに・・・
⇒ 続きは、最新号『新建ハウジング紙面 3月20日号』に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。