Daigasグループの関西ビジネスインフォメーション(大阪市)KBI計画・設計事務所が設計を、同グループのDaigasエナジー(大阪市)がエネルギーコンサルティングを行った「株式会社ヒラカワ本社」(大阪市)が、「令和2年度おおさか環境にやさしい建築賞」で大阪市長賞を受賞した。
ヒラカワが創業の地で次の100年を視野に本社社屋を建て替えるプロジェクトとして取り組んだもの。延べ床面積2000平方メートル弱と小規模な事務所ながらも、「屋根や外壁の高断熱化」「潜熱回収温水器」「停電対応型高効率ガスヒートポンプエアコン」「自然風による自然換気」「BEMS」など、いくつもの環境配慮の取り組みを導入している。これにより、エネルギー使用実績が省エネ基準値の52%減(ZEB-ready相当)に達したという。また、淀川付近に立地することから川の氾濫を想定した階高や、停電時にGHP(ガスヒートポンプエアコン)から館内の一部に電力を供給できるようにするなど、積極的なBCP (事業継続計画)対策を講じている。なお、導入した技術の多くは汎用性の高いもので、審査講評でも、同規模の建築物の規範になり得るとの評価を得ている。
内装や外観について、エントランス部分の壁には旧本社の歴史を継承するレンガ調タイルを使用。外観は、ボリュームの分節や配色で周囲への圧迫感を軽減するデザインとなっている。
同建築物は、「国土交通省 平成30年度 サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」としても採択されており、「BELS」評価において最高ランクの5つ星、「CASBEE」において最高のSランクを取得している。
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