SWAY DESIGN(石川県金沢市)はこのほど、金沢市里見町の中古マンションを半分だけリノベーションした状態で販売を開始した。
同社が提案する「ハーフ・ビスポウク」というリノベーション手法を用いた物件で、中古マンション1室を一部リノベーションし、それ以外の箇所は顧客の要望に応じて設計を行う。ビスポウク(bespoke)とは、作り手が購入者の注文を念入りに聞き、話し合って作られる完全注文のこと。同社は、半分を作り手が仕上げ、半分を購入者の注文に沿って作るリノベーション手法をハーフ・ビスポウク(half bespoke)と名付け、今回中古マンションを設計、販売する。
同物件では、食洗機付造作キッチン・1坪サイズのバスルーム・トイレ・造作洗面台のある洗面所、玄関をリノベーション済み。キッチンと玄関が繋がっており、床の高さを変えることで帰宅時の荷物置きスペースや、ちょっとした腰掛けスペースに利用できる。
完成していない部分はおよそ15坪(51.26平方メートル)で、壁・床・天井が仕上げ前の状態となっている。同社は、どこまでリノベーションしてから購入するのか、改修プランを「基本状態のまま購入」「プランから選択」「ハーフ・ビスポウク」の3パターン用意。現状の基本状態のまま購入する場合は、住みながら顧客自身で手を加えていくことが可能。また、同社が提案するワンルームのプラン、使い方をある程度想定したLDKのプランから選択することもできる。ハーフ・ビスポウクを選択した場合は、要望に基づき個別に設計。顧客の理想とするライフスタイルから間取りや素材、家具を提案していく。
現在の住宅市場は、フルオーダーか完成品を購入するかの2択がほとんどのため、満足する住宅を手に入れるのは困難として同社は、ハーフ・ビスポウクという選択肢を提供することで、購入決定後に顧客の生活スタイルに合わせた設計を提案可能とした。一から考えるのではなく、決められた間取りから探すのでもない、予算や価値観に合わせて検討できるマンションとなっている。
内見は完全予約制。専有面積は65.09m2。
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