新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、半澤伸夫さんの「住宅営業の成功事例共有室」ルームからの記事です。
半澤 伸夫
金融機関を経て、住宅業界に転職。大手住宅FC企業にて年間42棟の受注実績で、住宅営業実績第1位を獲得。その後長く営業マネージャーとして活躍し、工務店経営者を経て、中小の工務店の営業支援を事業とした、株式会社いい家創り応援ネットを設立。今も現場にこだわり続けている。
いい家創り応援ネットの半澤です。
コロナ禍になって以降、今まで成果が出ていた成功法則が通用しない場面が急に増えてきています。同時に40代~50代の中堅営業パーソンの浮上数や受注棟数が落ち込んで困っているという相談が数多く寄せられるようになりました。
この原因の一つがコロナの影響によりオンライン化が加速した結果、お客様が承諾しない限り、対面で話をすることができないようになったという変化が挙げられます。
主導権を握る人が変わった
今までは「近隣で建築が始まる」や「見学会ご案内の挨拶」などの理由を見つけて訪問することで、直接話をすることができました。特に中堅の営業パーソンは「訪問」という行動で誠意や人柄を伝えて信頼を勝ち得る戦略で成果をあげてきた人が多いように感じます。
しかし現在ではお客様に対して「自分(営業パーソン)には会う価値があり、時間を取る必要がある」ということが伝わらない限り、あいさつすらさせてもらえません。それどころかあいさつだけで訪問しようものなら「迷惑な人」というレッテルを貼られてしまいます。
つまり「会う/会わない」の主導権が100%お客様側に移ってしまったのです。
この変化を前にして営業パーソンはどうすれば良いのでしょうか?
2021年に求められる営業スキル
工務店の社長、マーケティング担当、そして営業パーソンが意識しなければいけないのは「長期的思考」の重要性と「信頼関係」構築方法の変化です。
これまでのオフライン(対面営業)が効果的な時代は「とにかくお客様と顔を合わせる」ことが正解でした。しかしオンライン(リモート営業)が主流になった今では「すぐに会おうとしない」ことが最終的な成果に直結するようになりました。
いきなり訪問して話をするよりも、お客様の方から「この営業担当なら会ってみてもいいかなぁ」と思ってもらい、連絡をもらえる営業パーソンの受注棟数が安定して伸びるようになりました。
つまり直接対面しなくても信頼関係を構築できる営業スキルが求められているわけです。そして今、成果を出している営業パーソンは知識や人柄だけではなく、お客様が求めている価値ある情報を適切なタイミングで提供できる人です。
そしてこの成功法則の変化は営業だけでなく、集客の分野でも同じように起きています。
変化し続ける成功法則
オンライン集客について考えるときに、まず取り組むべきことはアクセスを集めるために露出することです。では、どうすればより多くの人の目に触れることができるのか?
近年利用者や影響力が大きく伸びたtiktok,youtube,amazonなどのプラットフォームで、多くのアクセスを集めるためにはレコメンド(おすすめ)される必要があると言われています。
たとえば、tiktokは次々に動画が目の前に出てきて、勝手に再生されます。YouTubeも次のおすすめ動画が表示されているし、amazonは関連商品を提示してくれます。InstagramやFacebookも同様です。次に表示される投稿はすべてプラットフォーマー側が決めています。
ではプラットフォーマーはどのようなコンテンツをおすすめするのか?
この仕組みは企業秘密なのですが、データや各社の発表から推測することはできます。様々な情報をまとめると、より多くおすすめされて、より多くの人に見てもらうためには……
「自分たちが言いたいコンテンツ」や「(定義は置いておきますが……)良いコンテンツ」よりも、プラットフォーマーがおすすめするコンテンツを発信する必要があるわけです。
いいね!よりも大切な新しい指標
ここからは住宅業界で成果が出やすいと言われているInstagramを例に挙げてもう少し掘り下げていきます。
「インスタ映え」は2017年の流行語でした。コロナ前までは見栄えのする写真をあげていいね!の数が多い投稿=価値のあるコンテンツということで、より露出する傾向があったと言われています。
しかし様々な政治的・社会的問題(本題からズレるのでここでは省略します)などの影響もあり、定期的にいいね!機能自体を削除するテストが行われています。そのためいいね!に代わる指標が必要になるわけです。
そこで今Instagram側が重要視していると言われているのが「保存」機能です。
見た目や人間関係だけでつけられるいいね!よりも、保存して何度も見直す投稿の方がより価値あるコンテンツであると判断するようになってきていると言われています。
保存されるコンテンツの特徴と事例
Instagramで保存されやすい投稿の特徴は
画像を複数表示させる
最後に保存を促す画像を入れる
テキストでノウハウやハウツー情報を入れる
です。
今まで住宅会社や工務店でここまでやっている会社はあまり見かけませんでしたが、最近ある企業のアカウントで発見しました。有名なのでご存じの方も多いと思いますが三重県のハウスクラフトさんのInstagramアカウントです。
間もなくフォロワー数が4万に達する人気アカウントで、2021年2月28日の投稿から2回に1回の頻度で「家づくりお悩み相談室」という投稿を始めています。
ぜひ一度あなたも上記のURLから投稿を見ていただきたいのですが、この辺りの取り組みはさすがの一言です。
最後に……
10年ほど前まではお金をかけてチラシやポスティングをすれば集客できた時代でした。当時は自分たちが言いたいこと(会社の強みやこだわり)を前面に打ち出すことが差別化につながると言われていました。実際にそうだったと思います。
それが主戦場がオンラインに代わり、求められる情報も一変しました。たとえば下記のような事例があります。
この続きの事例やまとめまで、もし見たい方はコチラからお読みください。
また本件についての具体的な成功事例に興味のある方向けのイベントも開催予定です。
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