矢野経済研究所(東京都中野区)によると、2019年度の国内の非住宅木造市場規模は、床面積ベースで428万4000m2(前年度比103.0%)、工事費予定額ベースで7129億円(同110.5%)だった。工事費予定額ベースでは2010年度以降、2017年度に次いで2番目に大きい市場規模となった。この背景には、耐火木質部材を活用した大型物件の増加や労務費の高騰による工事単価の上昇があるとみている。新型コロナウイルス感染拡大の影響は、2019年度末(2020年2月以降)に計画していた一部案件に計画の中断・見送りや着工の延期などはあったが、市場全体への影響は軽微であったとする。
床面積ベースで微増となった理由としては、一件当たりの床面積の拡大が挙げられるとする。また、木材関連企業の社屋建替えやオフィスビルの木造化など、これまでRC造で建築されていた建物の木造化が進んでいることや、非住宅木造の大規模建築物(3000m2以上)の棟数増加も理由として挙げている。
2020年度の国内非住宅木造市場規模は、床面積ベースで397万m2(前年度比92.7%)、工事費予定額ベースで6340億円(同88.9%)の見込み。
2021年度以降の市場規模は、これまでと同水準で推移し、2023年度は床面積ベースで425万m2(2019年度比99.2%)、工事費予定額ベースで6993億円(同98.1%)と予測する。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。