トレンダーズ(東京都渋谷区)はこのほど、20代~40代の女性(527人)を対象に、「インフルエンサーのイメージや好感度」について調査を実施し、その結果を発表した。同調査では、インフルエンサーを「主にSNSでの情報発信で影響力を持っている人」と定義し、いわゆる芸能人は除外としている。
『インフルエンサーのSNS投稿がきっかけで、何かに興味を持った/何かを買った経験』の有無については、52.2%が「ある」と回答。20代では「ある」が7割以上と、「インフルエンサー消費」が当たり前になっていることが伺える結果となった。
「現在、好きなインフルエンサーがいる」人の割合は31.5%。世代別に見ると、20代では46.8%、30代では29.2%、 40代では23.3%となった。『好感を抱くインフルエンサーが、最も多いと感じるSNS』については「Instagram」が57.2%と、2位以下に大きく差をつけてトップとなった。以下、「YouTube」(26.5%)、「Twitter」(11.4%)、「TikTok」(3.6%)、「ブログ」(1.2%)と続いた。
『SNSで好感を抱くインフルエンサーの条件』を聞いたところ、最も多かった回答は「表現方法が魅力的(言葉づかい、画像加工、イラストなど)」(63.3%)で、「専門知識やノウハウを伝えてくれる」(45.2%)、「憧れの姿や世界を見せてくれる」(42.2%)、「飾らない素のキャラクターが伝わる」(41.6%)、「自分と似た感覚を持っている」(32.5%)と続いた。
世代別に見ると、20代では「憧れの姿や世界を見せてくれる」や「専門知識やノウハウを伝えてくれる」の項目を重視している人が他の世代よりも多かった。一方、30代・40代では「飾らない素のキャラクターが伝わる」、「投稿へのポジティブなコメントが多い」といった項目を重視する傾向が見られた。20代は、憧れや専門性といった“タレント性”を、30代・40代は、親近感や周囲からの好感度といった“共感性”を重視しているようだ。
「インフルエンサーのPR(タイアップ)投稿に好感を抱いたことがある」と回答した人は37.9%。『PR投稿をしているインフルエンサーに対し、好感を抱くポイント』を聞いたところ、「PR投稿であることをわかりやすく伝えている」(66.4%)との回答が、他を大きく引き離してトップとなった。案件であることをしっかり明示しているインフルエンサーの方が、好意的に受け止められているようだ。同社では、この点は、フォロワーの態度変容にも影響を及ぼすとしている。他には、「他人の目を気にしない、正直な意見を言っていると感じる」(39.6%)、「PR投稿の頻度が多くない」(27.6%)などの回答が挙げられた。
今回の調査では、インフルエンサーが消費に及ぼす影響の大きさがあらためて浮き彫りになるとともに、PR投稿に対する生活者のリテラシーの高まりも明らかになった。こういった結果を受け、同社では、企業がインフルエンサーを起用する際、「なぜ、このインフルエンサーがPRするのか」をフォロワーが理解し、共感できるマーケティング施策でなければ、効果が見込めないだけでなく、インフルエンサー自身の好感度を落とすことにもなりかねないとしている。
調査期間は3月4日~5日。
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