ソニー損害保険(東京都大田区)は、過去5年間に住宅を購入した火災保険加入者1000人(戸建て購入者、マンション購入者各500人)を対象に、「災害リスクと火災保険に関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
『現在加入している火災保険の加入経緯』を聞いたところ、戸建て購入者、マンション購入者ともに「代理店経由(不動産会社・金融機関含む)」が約8割となった。近年、保険料の値上げが続く中で注目を集めている「ダイレクト型火災保険」の加入者は、戸建て購入者、マンション購入者とも全体の約1割だった。ただし、住宅の購入が現在に近いほどダイレクト型を選ぶ人の比率が高くなっており、ダイレクト型火災保険のニーズの高まりが伺える。
『火災保険の加入時に、どの程度プラン内容について検討したか』聞いたところ、戸建て購入者では「かなり検討したうえで加入」が20.0%、「ある程度検討したうえで加入」が54.6%、「あまり検討せず加入」が25.4%となった。マンション購入者では「あまり検討せず加入」と回答した人が、戸建てより10ポイント以上高いことから、戸建て購入者の方がプランの内容を吟味する傾向が強いことがわかった。ただし、「加入している火災保険の補償内容を完全に把握している」と回答した人の割合は、戸建て購入者13.8%、マンション購入者14.0%にとどまった。
『火災保険加入時に検討したプラン内容』を聞いたところ、戸建て購入者、マンション購入者とも1位は「保険料」、2位は「火災による建物の補償」となった。「地震保険の付帯や補償」については、戸建て購入者の方がより意識して検討している傾向が見られた。
火災保険の契約では、基本の火災以外の補償に関する過不足が起きがちであることから、「水災」「水濡れ」「盗難」の3つの補償に対して、リスクと補償の過不足の実態を調べたところ、3つの調査項目ともにリスクと補償内容が適正だったのは、戸建て購入者5.2%、マンション購入者12.2%といずれも非常に低い結果となった。
項目ごとでは、「水災」に関しては戸建て購入者の55.2%が適正な補償を選択しており、マンション購入者の47.8%を上回った。一方、上層階からの水濡れ事故などに対応する「水濡れ」の補償では、マンション購入者の74.2%が適正な補償を選択しており、戸建て購入者(29.4%)より圧倒的に高い結果となった。「盗難」に関しては、戸建て購入者の68.2%が適正な補償を選択しており、マンション購入者(42.0%)を上回った。
調査期間は、1月29日~31日。
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