積水ハウス(大阪市)は3月4日、2021年1月期決算を発表した。売上高が前期比1.3%増の2兆4469億円、営業利益は9.1%減の1865億円、経常利益は13.7%減の1846億円、当期純利益は12.5%減の1235億円となった。
戸建て住宅事業は、売上高が前期比17.3%減の3233億円、営業利益は前期比29.8%減の322億円で減収減益となったが、半年前に下方修正した修正計画は上回った。ニューノーマルに対応した商品提案やオンライン営業が奏功し、8月以降は受注が回復した。
採用率約6割という「ファミリー スイート」に、おうち時間を楽しめるライフスタイル提案を盛り込んだ「ファミリー スイート おうちプレミアム」を発売し、全商品でアフターコロナに対応した提案を展開。12月には、約30分で温度を一定に保ちながら空気の入れ替えができるという室内環境システム「SMART-ECS(スマート イクス)」を発売。新しい生活様式に対応する商品を投入した。
受注は、販促イベントの自粛などで減少したが、営業活動の制限が段階的に緩和されると期後半は増加。昨年8月~1月は8.9%増となった。
2022年1月期の見通しは、売上高が前期比4.3%増の2兆5520億円、営業利益は7.2%増の2000億円。戸建て住宅は売上高が6.4%増の3440億円、営業利益は14.8%増の370億円を見通す。
戸建て住宅は、商品価格帯を広げ価格帯に沿った商品開発を強化する。「ファミリー スイート」や「スマート イクス」のさらなる普及も図る。特に「スマート イクス」は発売以来好調に推移し、2月~3月の搭載率は40%となった。5日に開催した2021年度経営計画説明会で仲井嘉浩社長は「戸建て住宅をますます確固たるものにしていく」と話した。
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